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失敗しない子犬の選び方
2009.08.01 全面改訂
2009.12.26 一部改訂
意外に多いペット購入時のトラブル
在、ペットを販売している事業所は全国で15,000件以上と言われています。

そのすべてが何のトラブルもなく営業をしているかというと必ずしもそうではなく、国民生活センターによると毎年1,500件以上もの苦情相談が寄せられているという現状です。

同センター発表の「ペット購入時のトラブルの実態と問題点」(2007.6.6発表)によると、苦情の中における犬に関する割合は79.7%と圧倒的な数に上っている模様で、中でも「返金」「補償」「約束不履行」「クレーム処理」「品質等」の事案が多いとの事です。

例えば

・従業員に言葉巧みに勧められ子犬を購入。解約を申し出たが応じない。
・「責任を負わない」という約款を盾に子犬の治療費を払ってくれない。
・1年前購入した子犬の血統書を再三請求しているが送付されない。
・子犬の具合が悪くなり肺炎の末期と診断。店に行き治療費を請求したが、店長不在を理由に対応されない。
・展示会場で購入した子犬に遺伝性の心臓疾患があり、余命約2年と判明した。
・インターネットで子犬を購入したが成長過程で足が変形、歩行困難と診断された。
・店舗で購入した子犬がウイルス性の腸炎にかかり、3日間治療したが死亡した。

など(いずれも同センター報告書より抜粋・引用)。



当然ですが、国民生活センターに寄せられる苦情は氷山の一角にすぎず、実情はかなり身近な出来事として頻発しているはずです。
当店のお客様の中でも、以前ひどい目にあったとか、友人が被害にあったという事をたびたびお聞きします。




では一体、なぜこんなに多くのトラブルが発生するのでしょう?


悪徳ブリーダーや悪徳ショップが多いから?

私の感覚では悪徳と言い切れる人は案外まれで、その多くが無知であったり業務怠慢である事が多いと思います。つまり、知らず知らずにトラブルを起こしているわけで、我々販売者側のちょっとした「気づき」で十分改善できる事だと思っています。単純な誤解も多いと思いますしね。


ペット業界の悪習改善については今後の我々の行動に期待いただくとして、残念ながら現状では子犬を選ぶうえでのいろんな注意が必要です。


そこで、これまでペット業界に身を置いた経験から「もし私が自ら一緒に暮らす子犬を選ぶとしたら」という想定のもと、健康な子犬の見分け方やペットショップやブリーダーの見分け方、ネットショップの見分け方を皆さんにお伝えします。

経験の浅い同業者さんもぜひ参考にして下さいね(ただし、無断コピーは厳禁ですよ)。
健康な子犬の見分け方
まずは健康な子犬の状態を知っておく

犬の健康状態を見る前に、まずは健康な犬の状態を知っておく必要があります。長年犬と暮らせば分かると思いますが、健康状態の悪い犬というのは何となく全体的に色あせてしょぼんとしている感じがします。この何となく・・・というのが意外とあなどれなくて、経験の長いブリーダーなどは結構感覚的なものを重視します。

これからおおまかに子犬のチェック方法はお伝えしますが、まずは感覚を磨くために健康な犬(できれば子犬)をたくさん見て、ふれあってみて下さい。友人、知人のワンちゃんとか、ドッグランやドッグショーに行くとか、犬に会える場所はたくさんありますよね。




色素が濃い薄い?

下の写真は生後2ヶ月のミニチュアダックス(クリーム)です。ほぼ鼻の色が付いてない「色素が極端に薄い」状態です。ベビーの頃は犬種によっては一部分しか黒が入っておらず、成長につれて黒くなるケースもありますが、私なら写真の状態まで薄い子は避けます。写真には出ていませんが、この子の目も極端に薄いです。

ここで色素の話しを少々・・・。
一般に色素と我々が呼ぶものは「メラニン色素」の事です。メラニン色素は外部からの有害物質から体を保護する役割が有ります。メラニン色素の密度が濃いと黒くなり、隙間なくびっしりとある為きちんと保護してくれるのですが、これほど色素が薄いと皮膚ガンやいろんな疾患の危険性が高くなります。

また、色素遺伝の極端に薄い子はアルビノと言って、遺伝的に内臓疾患を持っていたり、目が見えなかったりします。今は発症していなくても、その危険性は大いにありますので、基本的に鼻の色(目のふち、肉球等も見ますが)は前提条件として真っ黒の子を選びましょう。

尚、チョコ系やブラウン系はレバー色(茶色)が正ですが、濃い方が望ましいです。

色素の薄いワンちゃんと暮らされている方、現状健康状態に問題がなければそれほど神経質になる必要はありませんが、やはり紫外線には弱いのでUVカットのシャンプーを使用されたり、長時間紫外線に触れる事のないようケアしてあげて下さいね。



目の輝き?

目は口ほどにモノを言うといわれますが、健康状態を見る上ではすごく大事です。こまかい点を説明してもなかなか理解しずらいので、以下の2点のみ確認してください。

まずは、目やにや涙が異常に多くないか。そして、充血が無いか(短頭犬種は多少は許容できます)。あとは目の動きや濁りなどに不自然が無いかを確認しましょう。健康な子は見るからにいきいきとしています。



耳のにおいをかいでみる

多少の臭いはするものですが、あきらかに臭いものは耳ダニ等を疑って下さい。耳の中にかさぶたやフケのようなものは見られませんか?



下腹部のチェック

子犬に多いのが「そけいヘルニア」です。要は下腹部の筋肉のすきまから腸が飛び出ている状態なのですが、ひどい場合は腸閉塞を起こしますので手術が必要です。下腹部の左右を見比べて変なふくらみが無いかチェックしましょう。

判断が難しいのですが、あきらかに大きなものは避けるべきですが、左右見比べて分かる程度、あるいは時々出る程度なら成長と共に治るケースが殆どです。ただし、万が一の事もありますので、当店ではきちんと説明したうえで、通常より一般的な手術費用分は値引きしてお引渡ししています(重度のものは販売しません)。販売者が気づいていないケース、あるいは隠しているケースもありますので注意が必要です。



おでこ(泉門)を指で触ってみる

一般に「ペコが大きい」などと言います。特に小型犬はここを必ずチェックします。

写真のオレンジの部分を親指でかるく指圧するような感覚で触ってみて下さい。親指がおさまる程大きなくぼみだと選ばないほうが無難です。ペコの広い子は一般的に虚弱な子が多く、ストレスに弱いと言われています。現に水頭症や低血糖症になりやすい傾向にあります。

多少のくぼみは成長とともに塞がりますので、程度(大きさ)をチェックされてください。



歩き方や全体のバランスをチェック

関節などがおかしいとあきらかに歩き方がおかしいです。

また尻尾の曲がりや耳の付き方、骨格が左右対称かなど、厳密に分からなくても良いので、販売者から「骨格や関節などは問題ないですか?」と聞くようにしましょう。項目によってはなかなか判断が出来ないと思いますし、実際のチェックではもっとたくさんの項目を見ています。

ここで肝心なのは、チェックしながら販売者にひとつひとつ「ここは大丈夫ですか?」と聞くことです。ここまで真剣にチェックされると、販売者側も「うそは言えない・・・」という心理状態になりますから。ただ、店員さんを疑うようで心苦しいと思いますので、顔は笑顔で、頭で冷静に・・・がやりやすいと思います。

インターネット等で実際にチェックできない場合は、販売者自身がきちんと見方が分かってチェックしているのかという事を確認して下さい。電話でひとつひとつ質問すると、きちんと説明してくれているか、いいかげんに言っているのかは意外と分かるものですよ。
良いペットショップの見分け方
近はいろんなサイトでペットショップで子犬を買う危険性について書かれていますので、今や半ば常識となっていますが、一応私の見解を申します。(ネット販売店さんの意見はちょっと加熱ぎみだとは思いますが・・・)

まず、最近の流れとして大手のペットショップなどは生体販売を外部委託(その部分だけテナント)する傾向にあります。よく子犬販売コーナーの隅に別業者の表示がしてあるのでお気づきだと思います。これは、店員さんレベルではなかなか健康な子犬を見極めて仕入れる事が難しい事と、実際、展示販売をするとストレスが溜まって健康状態を維持するのが大変だと言われるからです。

結果的にクレームが多発して、店の信用にキズが付きますので、リスクの高い部分は外部に委託しようという流れなのです。

だったら生体販売自体を辞めればいいのに・・・と思うのですが、それはそれ、子犬を展示すると来店数がかなり違うので、あっさり切り離す事は営業上不利になってしまうのですね。

まずはそういうものだという認識をされて下さい。

ただし、小規模に営業されているショップさんの中にはすばらしいお店もたくさんありますので、まずはすべてを否定せず、以下の内容をチェックしてみて下さい。



自家繁殖またはきちんとしたブリーダーから仕入れているか?

「この子はどこから来たのですか?」と聞いても、中には正直にセリ市場(市場、オークション)からと答える人もいますが、普通はブリーダーさんからと答えられます。

簡単な方法はショーケースに貼ってある値札を見る事。生年月日に「○月○日頃」と書かれていませんか?セリ市場から仕入れた場合は血統書が来るまで正確には分からないので、そのような表示になります。

きちんと「○月○日」と書いてあるところでも、「両親の体重とカラーを教えて下さい」と聞いてみましょう。ブリーダーとのつながりがあれば即答できるか、調べばすぐに分かると思います。血統書が来ないと分からないなんてのは、子犬自身も成長するまで分からないという事、「この子は小さくなりますよ~」なんて、何を根拠に言っているのか理解に苦しみます。

ちなみにセリ市場の何が悪いかというと、子犬をモノ以下に扱っている事です。セリ市場は一般公開されませんので分からないと思いますが、それこそ尻尾をつかんで右から左へ放り投げるような事してますので。明らかに病気の子も多いので、感染する率がきわめて高いのです。親犬がどんな子かも分かりませんので、将来の大きさや性格なんてものも予想できませんしね。

セリ市場から仕入れているところは避けた方が無難でしょう。

自家繁殖については次のブリーダーの項目もご覧下さい。



飼育環境が整えられているか?

お客様商売なので表向きはすごくきれいだと思います。ここでお話しするのは健康に育てられているかという事です。とかくお目当ての子犬が居ると、その子しか見ないものですが、一度お店に居るすべての子犬を観察してみましょう。

あきらかに不健康そうな子はいませんか? 水のようなウンチをしてませんか? 一匹感染性の病気にかかれば、あっという間に拡がります。現にパルボにかかって営業休止になった事例は身近にもありました。

また、時間を置いて、何度も見てみましょう。常にどの子も同じ位置に、しかもいつ行っても居るという事は常にその場所に閉じ込められているという事です。常にそこに居るという事は、常に人目にさらされてガラスをつつかれているという事です。健康にも性格にも悪影響を与える事は考えるまでもありませんよね。

良心的なお店は、展示するにしても短時間にして、普段はバックヤードで過ごさせています。

ちなみに買う側としてはたくさん種類の豊富な中から選ぶのがラクですが、あまりにも多数展示しているところも避けたいものです。数人の店員さんでは十分なお世話は出来ません。



展示販売の何がいけないのか?

一般によく言われている展示によるストレス(見せ物にされるストレス)や、社会性の欠如などは当然ですが、最近私が強く感じるのは「抵抗力の低さ」です。

当店のブリーダーさんもまさか無菌状態で飼育するわけにはいかないので、どんなに注意していてもお引き渡し後マレに回虫が出たとか、腸内の悪玉菌が悪さしたとかは発生します。でも、元々の体力があるので症状が出ても軽い下痢程度で子犬自体は元気、数日の投薬で治ります。でも、ペットショップ等で一定期間展示された子は、症状も重いし、なかなか治らない傾向にあります。

これは、当然運動不足などもありますが、きちんとしたショップは感染症が怖いので、それこそ毎日、神経質なまでに消毒や衛生管理を徹底します。

すると、無菌状態に近くなります。自然の中ではいろんな雑菌に鍛えられて抵抗力は付くものなのですが、それが阻害されてしまうのです。本来なら、体に良い役割を果たす細菌類まで駆除してますしね。なので、無菌室から外の世界へ出たとたん体の弱い子やアレルギー持ちになってしまうのです。

だからと言って、やはりセリ市場等からは病原菌を持った子犬も来ますし、来店されるお客さんや飼い犬から病気をうつされる事もありますから、展示をしていく以上、衛生管理は欠かせません。

展示販売は買う側にとっては便利かもしれませんが、子犬にとってはやはり良くないと言わざろうをえません。


子犬にやさしいショップ販売とは、せめて生後60日までは親元に過ごさせて、その後ショップで引き取り。常設展示とはせずに別室でのびのびと他の子犬たちと生活させる。必要な時だけお客様に見ていただく・・・という販売方法ではないでしょうか? そういうお店がどんどん増えてくるとうれしいですね。



でも、ショップで買う利点もあります。


ブリーダー直販といえば間に人が入ってないので、一見安くて有利に感じます。ただし、間にショップ等の人が入っているという事はプロの目によるフィルターが入っているという事です。バラツキはあるにしても、基本的にショップも「仕入れたとたん病気や死亡があった」では損失を出すことになりますので、仕入れの際は厳しく目利きを行います(と、信じています・・・)。


しっかりとした信頼出来るショップなら、安心料として多少価格が高くても購入する価値はあると思います。お金の使い方が上手な人は、労力や時間に対しての対価は出し惜しみしません。

ちなみに、本来なら市場や量販店に卸していた繁殖屋さんが、最近ブリーダー直販サイト等で直接販売するケースが見られます。今までプロの目があったためにそれなりにやっていた人が、素人相手だと何でもかんでも直販しているケースが多々見られます。価格もびっくりするほど安くはないですし。

そう考えると、ショップだからどうとかではなく、要は販売する「人」であるとあらためて感じずにはいられません。

ブリーダーの見分け方については次の項目をご覧ください。

良いブリーダーの見分け方
突ですが、ブリーダーの仕事ほど割に合わないものも少ないと思います。

良い親犬を入れようとすると1匹何十万、チャンピオンクラスだと何百万にもなります。でなければ他の犬舎の父犬に交配を依頼しますが、そうすると、やはり数万~数十万かかります。

母犬1匹が生涯に産む回数は多くても3~4回、当然親犬たちも子犬たちも毎日お世話をして、出産の時などはそれこそ寝ずの番・・・。そうやってコストも労力もかけて手塩に育てた子犬がペットショップでは買い叩かれている状況です。


悲しいことですが、ブリーダーという仕事はまじめにやってもまったく儲からない仕事なのです。ですので、本当に犬が好きで、しかも勤め人にしろ自営業にしろ、何かしら本業を持たないと到底できない状況です。

でも不思議な事に、ブリーダー業を本業として成立させている人たちがいます。そういう人たちはどのように利益を出しているのでしょうか?

まず、余程血統が良いとかでない限り、子犬1匹の利益などたかだか知れています。そこで利益を出す為には薄利多売、つまり、大量に産ませないといけません。

さきほど母犬は生涯に3~4回と言いましたが、当然利益を重視すると母体の状態も考えずヒートのたびに何度も交配させます。また、おのずと大量の飼育頭数をかかえる事となりますので、散歩はおろか、満足な食事すらコスト削減のもと与える事は難しいです。愛情はあったとしても何百頭も居る犬舎に飼育者数人ではとてもきちんと世話が出来るとは思えません。


俗に言うパピーミルとは、こうした儲け主義が極端になって発生したものと解釈しています。

誤解のないように言っておきますが、専業者のすべてではありませんよ。でも、ブリーダーを専業でやっている、いわゆる繁殖屋さんとは余程チェックをしないと取引はできないと思っています。

ちなみに、当店のブリーダーさんたちは皆さん別に本業を持たれていて、ブリーダーは良い意味での道楽でされてます。道楽なのでドッグショーも極めようとされたり、しつけや健康管理も楽しんでやっています。犬に対する愛情が無ければ道楽は成り立ちませんし、コストだって子犬を販売した利益以上のつぎ込みようです。


て、前置きが長くなってしまいました。

賛否両論はあると思いますが、私がブリーダーさんから子犬を買うつもりで選び方をお伝えします。幸いにも、これまで大きなトラブルも無く子犬販売業が出来ているのもまわりのブリーダーさんのおかげだと思っています。



飼育頭数の確認

会話の流れでさりげなく「親犬は何匹ぐらいいるのですか?」と、軽く聞いてみましょう。先ほども触れましたが、あまりにも飼育頭数が多いと物理的に手をかける事は困難です。犬種にもよりますし、その人の力量にもよりますが、私は小型犬で飼育者1人あたり15頭ぐらいまでが限度かな?と思います。

私のお付き合いしているブリーダーさんで、本当に1匹1匹きちんと愛情込めて育てている人がいます。その人が飼育頭数30頭、本人とご主人さんと娘さんです。ご主人と娘さんは仕事をしているので0.5人と考えれば、ほぼ計算は合います。

ですので、よく「○○地区最大規模」とか「飼育頭数○百頭」とか自慢している所は余程しっかり確認しないと怖いと思っています。



犬舎と親犬は見れますか?

見学大歓迎!といっても実際は親犬は見せてくれないというケースが多いです。

私も駆け出しの頃、ある犬舎さんに子犬を引き取りに行ったのですが、犬舎まで引き取りに行くと何度お願いしても近くの駐車場での引き渡しを主張されました。見学のお客様が行かれた時もわざわざ駐車場まで子犬を連れてきました。おかしいと思ったのですが、結局2匹とも軽微ですが健康状態に異常があり、お客様へは平謝りです。その後、二度とその犬舎さんと取引する事はありませんでしたが、今でもあっちこっちのネット販売店が取引していて、トラブルもあるようです。

犬舎や親犬を見せてくれないところは、見せない理由があると考えて間違い有りません。



法的書面や契約書面はしっかりしているか?

動愛法の規定で動物取扱業登録が必要である事はご存知だと思います。さすがに無登録で大々的に販売している人は見かけませんが、例えばそれに付随する登録証(または登録内容・注1参照)の掲示を行なっていないホームページは多いですし、公に決められている重要事項説明の書面交付も行なわれていないブリーダーは非常に多いです。

そんな小さなこと・・・と思われるかもしれませんが、子犬販売も商取引である以上は、商取引のルールに則って行なわなければなりません。犬の事は分かっていても、関係法律は知らない、商取引の慣習も知らないでは何かあった時に不安です。

国民生活センターの苦情にあった「クレーム処理」というのは、実は何かあった時の対処方法が分からないからほったらかし、あるいは独善的な解釈で反感を買うというケースが実は根の部分であるのです。

法的書面や契約書はきちんと用意してくれるのか? この部分は決して軽く考えないで下さいね。

また、よく見かけるのが我流が強すぎて一般的な慣習を無視した販売を行なっているブリーダー。写真は送りません、価格は問い合わせろ、返事の無い人は2度と販売しない・・・など、要は殿様商売をしている所ですね。自信のあらわれだとは思いますが、なんなのでしょう? 私などはかなり違和感を感じているのですが・・・。

注1)販売者の表示義務として、氏名または名称、事業所の名称および所在地、動物取扱業の種別、登録番号、登録日及び有効期間の末日、動物取扱責任者の氏名の6項目が環境省令で決められています。氏名はフルネーム、住所は番地までの記載が必要です。



結局、良いブリーダーさんはどうやって見つけるの?


職業繁殖はダメとなるとホームページまで作っている人は少ないので、実際見つけ方が分からない思います。一番おすすめなのは、近くで開催されるドッグショーに行ってみる事です。日程や場所などはジャパンケネルクラブのホームページに掲載されています。



ドッグショーに出ているからと言ってすべてが良いブリーダーとは限りませんが、先ほど言った「いい意味での道楽」を実践されている方が多いのも事実です。特にそこそこ名の通ったブリーダーさんなら、たかだかの利益より犬舎の信用の方が大事ですので、ヘタな事はしません。

まずは、本部席に行って出陳目録を購入されて、その後はじっくりショーを楽しんでください。当日なかなか声を掛ける事は勇気がいると思いますので、後日出陳目録を頼りにめぼしいブリーダーをネットで検索、中には連絡先がヒットする人もいますので、あらためて電話などで話し込んでみて下さい。

その他、ドッグランやドッグカフェにはいろんなワンちゃんが来てますので、勇気を出してブリーダーさんを紹介してもらうとか。意外と頭をひねればいろんな情報が出てきますよ。

面倒かも知れませんが、今後十何年ともにする家族選びです。多少の手間はかけてもいいのではないでしょうか?

また、各種イベントや専門サイトで里親募集が頻繁に行われています。多少のリスクはありますが、ある程度目利きのできる方は、可愛そうな子犬を減らす為にもぜひ里親さんになってあげて下さい。



余談ですが~当店とブリーダーさんとのかかわりについて、また、各サイト様の業界批判記事について

ブリーダーの世界はいまだ職人気質が高く、良い事例や経験を他のブリーダーへ共有するという意識がまだまだ低い業界です。経験の長い、それこそすばらしいこだわりを持ったブリーダーさんでも、すべてが正しいかというと必ずしもそうではありませんし、ましてや多くの発展途上のブリーダーさんたちは独学の限界を感じています。

必ず一長一短はあります。


私は、一流と呼ばれる犬舎さんから家庭的な愛情を注ぐブリーダーさんまで、これまで多くのブリーダーさんと接して、たくさんの勉強をさせていただきました。勉強は今後も一生終わることはないと思いますが、勉強は人に話してこそ生きてくると思っています。

独学になりがちなブリーダーさんたちに、いろんなブリーダーさんから聞いた良い話を伝え、参考にしていただく事で、当店も含めた全体のレベルが月日を追うごとに上がっているのを身をもって感じています。

今、たくさんのネット販売店やショップのホームページでは、悪徳ブリーダーがどうとか、陳列販売がどうとか、それこそ根も葉もない事まで言い合う批判合戦が繰り広げられています。

悪い事は悪いというはっきりした態度は大事ですので、それに対しては別に良いと思います。でも、だからどうするのですか?という部分が見えないサイトさんが多いです。結局は自分のところで買ってもらいたいだけでしょう?と。

せっかく悪い部分も見えているわけですので、それをよくしていく為にどんどん身近なところから共有していきませんか?

それがともなってこその業界批判だと思いますし、本当に不幸な子犬たちを無くしたいと思うなら自然と行動がともなうはずです。私もまだまだ努力は足りないと思ってますので、そのあたりは今後もいろんな機会を見つけて、行うつもりです。
良いネット販売店の見分け方
後に良いネット販売店の見分け方です。

これがなかなかみなさん苦労しているんですよね。まず、ネットの世界だけに実態がよくわからない。どこも同じような事を書いている。そもそも、確認のしようが無いのに信用できるの?

自分がネット販売をしていながら恐縮なのですが、本当にわけの分からない世界です。

まず、ネット販売をしている業者でもネット専業とペットショップやブリーダーがネットを開設しているケースがあります。

ペットショップやブリーダーは本質的には先に説明した解釈でよいと思います。本題のネット専業店なのですが、大きく分けて2つのパターンがあります。


ひとつはあるグループの代理店やフランチャイズ形態で行なっているお店。もうひとつは当店のように基本的に独立したお店です。当店は当初代理店という形で行なって、のちに独立しましたのでどちらの長所、短所も知っています。

ここから先は、同業者仲間さんにもぜひ読んでいただいて業界レベルを底上げしたいので、誠に僭越ですが、あえて少し厳しめに書かせていただきます。



まずは代理店、フランチャイズの長所と短所

よく○○の代理店とか、○○の○○店とかという表示のあるサイトです。基本的には個々それぞれが単独の事業所なのですが、やはり本部のカラーというのに影響されています。私の場合は最初からオリジナルでやっていたのですが、殆どのお店は本部から与えられたコンテンツで作成されています。

なので、どこのサイトを見ても同じような事が書かれているという状態になっているのです。さすがにお客様の顔写真まで全店同じで、さも当店が販売したお客様です!なんてやられると笑ってしまうのですが、それはそれとして何も知らない初心者の方がこの商売を始めるのには好都合だと思います。


こういう所の長所は、とりあえず開業研修も受けてノウハウも教えてもらいますので一応ひととおりの売買はスムーズに出来るという点。また、子犬情報を共有している所もありますので、より多くの情報から探せるという所です。

短所は何と言っても短命に終わるという事です。私の以前所属していたところは、わずか半年で26店舗中20店舗が入れ替わりました。他のところも辞めては増えといった状況で、毎月5件以上の子犬を継続して販売しているのは全体の5%ぐらいではないでしょうか?

私は所属していた本部で開業3ヶ月目から非常勤で後輩の方のお世話もしていたので分かりますが、ほとんどがまったく売れないまま辞めてしまわれます。

ここで問題なのが、わずかでも販売したお客様です。「アフターフォローも万全!」なんて言いながらさっさと辞めてしまうのですからたまった物ではありませんよね。また、一生懸命勉強はされているとは思いますが、まだまだこれから成長される段階ですので、質の高いフォローという点では長い目で見ていただく必要があるかもしれません。私の感覚では最低1年間の営業経験はほしいところです。

営業期間の長さが気になる方は、販売者の動物取扱業登録の表示をご覧ください。平成19年6月に法令の施行がありましたので、それ以降の登録日は営業開始日とほぼ同じと見ていただいて結構です。尚、登録日を表示していないサイトは表示義務違反です。

また、長所の部分で子犬情報を共有していると述べましたが、逆を言えばそのお店の人はその情報のブリーダーも子犬も実際には確認していない事。表面的にはブリーダーの取引基準はあるようですが、辞めた人に後で聞くと実際のところノーチェックだったようです。

それに対して独自でブリーダー開拓を実施しているお店。私も当初はすごく苦労しました。みんながやっているのは本部が用意したブリーダーリストに電話をかけたり、ブリーダーのホームページを片っ端から電話するやり方。

私は最初から血の通わない仕事は嫌でしたし、人と同じやり方ではうまく行かないと思ったので、地元を中心に実際に会いに行ったり、遠方でも本当に納得がいくまで電話で話し込みました。今思えば、それでよかったと思いますが、要は安易に電話1本で「お願いしまーす」なんてやっているところが多いという事です。

ただし、代理店でありながらも業暦が長く、独自にノウハウを持っているお店も少なくないので、やはり各店ごとに見極めが必要だと思います。



独立店はどうなの?

私のように元々はどこかの代理店から独立というのがもっとも多いパターンだと思います。でも、この人たちはさまざまです。単に代理店ロイヤリティが払えないからなんとなく独立したみたいになっているとか、子犬の質はともかく、SEOやマーケティングの小手先だけでのしあがった人、もちろん本当にお客様に支持されてきちんと営業されているサイトもあります。また、いきなり「儲かりそうだから」と突然ホームページを立ち上げてオープンしている店だとか・・・。

何せ多種多様なので長所、短所すら何が何だか・・・という状況です。

一見、独立店といえば聞こえは良いのですが、本当にピンキリです。この部分でもやはりそこそこ販売できているのは1割程度といったところではないでしょうか。


っと、それぞれの特徴をお話ししましたが、以上を頭の片隅に置きながら、もし、私がお店を選ぶならという観点で項目別に解説いたします。



まずはきちんとした知識や考えがあるか?


ホームページを見て、他店と同じことを書いている。またはコピーしているサイトは無条件に除外します。きちんとした知識や考えがあれば必ずそれなりの文章はありますし、ホームページの随所に感じるものがあります。

私も同業者さんの知り合いがたくさんいますが、中にはいろんな事を書きたくてもホームページが作れないとか、文章を書くのが苦手で・・・なんて人もいます。

私も決して上手だとは思いませんが、それでもネット販売をしようと思った時、必死でホームページも作れるようになりましたし、文章の書き方なんて本もたくさん読みました。本業をおろそかにしてまでパソコンのスキルを学ぶ必要はないと思いますが、最低限の努力はすべきだと思います。そういった事が、仕事に対する情熱だと思います。

また、本当に子犬が好きで商売をするなら、子犬の知識はやっぱり勉強しないと嘘だと思います。

私は頭が良くないので最初は関連本を100冊は読んで、それでもいまだに日々ブリーダーさんに鍛えられています。中途半端に「副業程度に収入があればいいや」なんて思っている人は辞めてほしいですし、お客様にも失礼だと思います。



実際に本当に子犬または犬舎を確認しているのか?

先にもあったように、どこかのリストをそのまま掲載したり、よく確かめもしないでブリーダーさんに軽く電話1本で掲載したり、そんな所では私は絶対買いません。販売者が子犬(またはブリーダー)を確認していなければ、結局自分が確認しないといけませんので、それならわざわざネット販売店に儲けさせる事もないと思うからです。

共有の子犬情報データーの見分け方は注意してみればすぐに分かります。グループ内のどの店も同じデザインで、同じ子犬写真を載せています。確認せずに販売しているものは、電話で問い合わせてみれば分かります。いろんな事を細かく聞くと答えられない事の方が多いですから(もちろん、ブリーダーさんに確認して返答するケースもありますよ)。

販売者が根拠のある自信を持って販売できなければ、それはお正月の福袋みたいなもの。飼ってみないと分からないではすごく不安ですよね?



応対はしっかりしているか?

私も用があって同業者に電話する事がありますが、「もしもし・・・」と出られたりすると「店の電話やのにもしもしって何やねん!」と突っ込んでしまいます。

また、成約されたお客様から時々「マジカルわん!の応対は迅速かつ適切で信頼できる」なんてお褒めいただきますが、別段特別な事をしているとは思っていません。不思議に思って聞くと「他店のメールは友達へのメールかと思った」とか、「他店はいつも返事が遅い」とか言われます。

私の応対が決して良いとは思いませんが、電話には店名を名乗るとか、社会人としての礼儀をわきまえたメールを送るとか、そんな基本的な事ができないようではこの先が思いやられます。

社会経験がなければ、仕事をするための一般常識はせめて覚えてほしいと思います。我々はお客様から対価としてお金をいただくわけですから、ラクして儲けようなんて決して思ってはいけません。(と・・・私も駆け出しの頃、先輩から厳しく言われました^^)

これでは先のブリーダーさんの部分で説明した法律や商取引の無知による後々のトラブルが起きてもおかしくはありません。

また、何か月もブログを更新してないとか、子犬情報も古いまま・・・なんていうサイトは開店休業状態ですからね。念のため。



質の高いフォローは見込めそうか?

育児経験のある方ならお分かりと思いますが、子犬を育てるのも人間同様、教科書どおりに行かない事だらけです。そんな時、適切な相談やアドバイスが気軽に出来るという安心感は何よりも替えがたいものですよね。

逆にいい加減な知識で適当に答えられると、極端な話し、子犬の命にかかわる事にもなりかねません。

「アフターフォーロー万全」なんていう言葉は誰でも書けます。要は、きちんとした相談を受け入れる体制が整っているか? 適切なアドバイスが出来る担当者なのか?ホームページをきちんと見て、相談窓口、体制があるかどうか、また、実際にメールや電話でたくさんの質問をして、どんな答えが返ってくるのかをしっかりと確認なさって下さいね。

子犬の価格には、アフターフォローの費用も含まれているという見方をなさって下さい。



最後に、本当に子犬に愛情を持っているのか?

商売なので利益を追求するのは悪いとは思いません。でも、利益第一主義になると前出のパピーミルじゃないですが、本当に可愛そうな子を増やす結果になります。

ホームページでは「いい人」になっていますが、実際に売っている子犬を見たら愛情なんてまったく感じられないサイトが多いです。

悪質なブリーダーと取引しているなんて事は同業者にしか分からないとは思いますが、あきらかに写真映りの悪さではないおかしな子犬はいろんな写真と比較すれば分かると思います。最初に解説した色素遺伝なんて鼻を見ればすぐに分かりますし、「欠点なし」と表示しながら写真は大きなミスカラーになっているなんて無知なサイトもあります。

ネット販売だろうが店舗販売だろうが、結局は販売形態ではなく、それに携わる販売者の人柄です。ホームページに書かれている内容だけではなく、実際に問い合わせてみて、電話応対やメールの内容等、総合的に判断して取引しましょう!

同業者さんへのレベルアップは、私も時々フランチャイズ本部さんの講義を任されたりしますので、その場を通じて継続して底上げをはかっていくつもりです。




追記・・・ブリーダー情報のみを扱うサイトや掲示板等について

最近、変わりダネとして、ブリーダーの子犬情報のみホームページへ登録させて、実際のやりとりはお客様が直接ブリーダーさんと行う形態の業者が出てきました。

要は、ホームページのシステムのみを運営して、成約すれば広告料としてブリーダーさんから何パーセントか徴収するというものです。(あるいは1匹3万円程度の定額)業者としては一番ラクして儲かる右から左の商売ですが、私にはこういう実際に人や犬と接する事のないバーチャルな仕事は到底できません。人間、リアルに子犬と接していないと必ず営利主義になると思っています。

基本的にはブリーダーとのやり取りですので、ブリーダーの見分け方を参考にしていただきたいのですが、運営者もブリーダーも双方へ責任転嫁しかねないという危惧はぬぐえません。

特に、サイト運営者がユーザーに対して能動的に自サイトの優位性やアピールポイントを打ち出している所は、当然販売者責任は免れませんので、「取引上のトラブルが起きても当サイトは関知しません」では通りません。

登録しているブリーダーもざっと見ましたが、過去、私が取引をお断りした劣悪な繁殖屋さんが何人も登録してましたし、動物取扱業者の6項目の表示義務を満たしていませんでした。こういうところは審査があっても簡単なもので、誰でも登録できますから相応の目利きは必要です。(もちろん、多くの繁殖屋さんはきちんと対応されていると思いますが)

ただ、基本的に量販店で売っている子犬ちゃんを、何でもいいからさらに安く買いたいと思われる人には本当に便利なシステムだと思います。

また、ネットオークションや売りますという掲示板。断片的な情報や匿名(ニックネーム)による販売は、詐欺事例も多いと聞きます。掲示板だろうが何であろうが、動物取扱業登録の表示義務はあります。

そのあたりはしっかり見極めてご利用なさってくださいね。



注意喚起!~特にトイプードルお探しの方、ご注意ください~ 2009.12.26追記

・足の短い「ドワーフ」は、本来規格外を指す言葉です。
JKCの犬種標準書にはプードルの体型はスクエア型、つまり体長と体高(地面から背までの高さ)がほぼ等しい正方形と明記されています。また、まんまるな瞳に短い鼻・・・も本来の規格からははずれています。最近、「人気のドワーフ」と喧伝し、高額な販売を行っている業者が目立ちます。子犬自体を差別するつもりはありませんが、本来なら価格としてマイナス要素となる子犬を、さも優秀犬と思わせたり、「欠点なし」と偽って高額で売りつける事は許されるものではありません。



・ティーカッププードルの高額販売について。
ティーカップや極小と呼ばれる子犬は、ある程度成長するまでは育児にかなりの手間ヒマがかかりますので、ある程度価格が高くなるのはいたし方ありません。ただし、50万円以上の価格となると尋常ではありません(余程血統の良い子なら分かります)。その多くは子犬の質とは関係ない、業者の利益になっている事をご理解ください。その業者は、価格に見合ったサービスを行ってくれますか?

また、後で巨大化する「その時だけティーカップ」も多いです。小さくなるトイプードルにはある特徴があって、血筋等も考慮しなくてはいけません。それらの観点から外れたぼったくりと思われる情報があふれていますので、どうぞご注意ください。

尚、小さくなるトイプードルの見分け方はここでは触れません(逆手に取って、悪用する業者がいますので)。お知りになりたい方は、メールだとうまく伝えられませんのでお電話にてお聞きくださいね。